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アミアン大聖堂のライトアップ

フランス最大、いや、ゴシック建築の中でも最大規模を誇るアミアン大聖堂は、随分前にご紹介したが(http://coutances.blog62.fc2.com/blog-entry-5.html)、10年以上振りでライトアップショーが更新されると聞いたので見に行ってきた。

今フランス各地の大聖堂で実施されているライトアップショーの走りはここアミアン大聖堂で、建築当初の極彩色に彩られた西正面を再現した単純なものであったが、従来ただ単に照明を当てるだけのものだったものを、西正面をスクリーンのような舞台装置に見立てた演出は当時非常に斬新で、以降、どこの大聖堂でもこぞって真似するようになり、今では至るところで先端技術を駆使したプロジェクションマッピングのショーを見ることができるようになっている。

先駆者が遅れを取ってはということなのか、アミアン大聖堂でもプロジェクションマッピングによる従来と全く異なる演出がなされていた。

最初、縦横のPCプログラムのような線で覆われたかと思うと、紫の幕が西正面に掛かり、これが下ろされるとプロジェクションマッピングの始まり。

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まず西正面の骨組みが建てられ、聖人の彫刻が配置される。

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続いて幾何学の図式のようなものが映し出されたかと思うと、

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薔薇窓の図像のようなものが西正面一面に拡がっていく。

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淡い色彩の異なる緑の光が当てられた後、柱が時計の中の細工のように動き出す。

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ここからは様々な趣向を凝らした映像が映し出され、

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以前のライトアップであった、建立当初の色彩豊かな西正面となり、一連のショーは終了となる。

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斬新で映画を見ているような面白さもあるのだが、中世の思いを馳せるには、やはり以前のようなライトアップの方が趣があるように思われる。
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ルーアン大聖堂(夏のスペクタクルショー - その2)

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~夕陽を浴びる西正面~

この夏最後のスペクタクルショー見学はルーアン大聖堂。このショーは3年前にご紹介している(http://coutances.blog62.fc2.com/blog-entry-80.html)が、調べてみたら2部構成の内、一部を新しいテーマで開催しているとのことだったので、見に行ってきた。

大聖堂自体は、このブログを書き始めた頃に一度ご紹介している(http://coutances.blog62.fc2.com/blog-date-201004-1.html)が、細部については触れていなかったので、今回改めて少しご紹介させて頂きたい。

ルーアン大聖堂はフランスでも有数のフランボワイアン・ゴシック様式の傑作だが、西正面、南北扉口の彫刻も大変見事だ。まずは、Portail des Libraires=本屋の扉口、の下部にある四角形のレリーフから。ここには旧約聖書を主題にした150以上ものレリーフが彫られている。合間には以下写真のように、人間の頭部と動物の胴体がくっついた奇妙な生き物等、見ていて微笑ましいものが多い。

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~北扉口レリーフ(1)~

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~北扉口レリーフ(2)~

次は西正面。有名なフランボワイアンの装飾は以前ご紹介したが、扉口のタンパン彫刻も見事だ。

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~西正面中央扉口上部の切妻彫刻~

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~非常に繊細なフランボワイアンの装飾~

まず中央扉口はエッサイの家系樹。西正面タンパンに選ばれるのには珍しい主題だ。

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~エッサイの家系樹の彫刻~

そして聖ヨハネに捧げられた北扉口には、洗礼者ヨハネの斬首の場面が描かれる。左から右へ、ヘロデの饗宴、サロメの踊り、ヨハネの斬首、と場面が展開する。これも西正面に選ばれる主題として珍しいものだ。また、上部の透かし彫りも大変見事だ。

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~Portail Saint-Jean、聖ヨハネの門~

南扉口には磔刑と復活の場面。

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~南扉口のタンパン彫刻~

堂内はノルマンディー・ゴシックのため天井高は低い(28m)が、身廊側面のスクリーン処理が非常にユニークだ。身廊と側廊を結ぶアーケードの上部にさらに尖頭アーケードが乗っかり、その上にトリフォリウム、高窓層と、4層構成になっている。

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~四層構成の身廊スクリーン~

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~他ではあまり見られない珍しい構成~

また、側廊側から見ると、アーケード上部に幾本もの小円柱が付加され、立体的なアクセントとなっている。

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~小円柱群(1)~

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~小円柱群(2)~

円柱上部に人物の顔が彫刻として配置されているのも、ノルマンディー・ゴシック=英国のゴシックに通じるものがある。

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~愉快な円柱上部の彫刻~

翼廊のアーケードはかなり高く、垂直性が重視されている。

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~交差部の円柱が天井迄遮られることなく伸びる~

内陣もアーケードが外陣に比べ一層高くなっている。

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~内陣のアーケード~

中央交差部には採光塔が配置されている。

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~中央交差部~

ルーアン大聖堂は第二次世界大戦で甚大な被害を被ったため、数多くの素晴らしい中世のステンドグラスが破壊されてしまったが、少しながら残っている。中でも有名なのが、聖ジュリアンの物語のステンドグラス。フローベールはこの美しい焼絵硝子に着想を得て、「三つの物語」の中の聖ジュリアン伝を執筆した。下部左には、ステンドグラスを寄贈した魚屋が描かれている。

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~聖ジュリアンの物語のステンドグラス~

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~イエスの受難のステンドグラス~

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~南翼廊にある聖ロマンのステンドグラス、こちらは16世紀の作~

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~身廊から内陣を眺める

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~側廊~

久しぶりにルーアン大聖堂をゆっくり見学したが、やはり素晴らしい大聖堂だった。丁度20年前、会社からフランス語研修でルーアンに派遣され、毎日のように大聖堂を眺めていたことを思い出し、もう20年もの歳月が経ったのか、としばし感慨に耽っていた。

さて、夜のスペクタクルショーだが、3年前と印象派を主題にしたものは変わらず、「「Viking(ヴァイキング)」と題された部が今回新たに加えられた。

まず、極彩色に彩られた西正面が浮かび上がり、

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幕が開くように画面が開くと、

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暗転した西正面に蝋燭が灯される。

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続いてヴァイキングの船が現れる。

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炎がめらめらと立ち上がり、

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西正面が防壁で囲まれる。

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そこをヴァイキング達がよじ登り、

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金銀宝石が降り注ぐ。

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木の扉で閉ざされると、

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堂内が映し出される。

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南北の塔にステンドグラスが描かれ、

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中世の彩色された西正面が浮かび上がり、ショーは終了となる。

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~通常のライトアップ~

なかなか見応えのあるショーだった。今回は本当に久しぶりに堂内もゆっくり見学し、改めてルーアン大聖堂の素晴らしさを味わうことが出来て良かった。パリから僅か1時間半の距離、もっと頻繁に訪れたいと思う。



オルレアン大聖堂(夜のスペクタクルショー)

オルレアンはパリから南に130km程、百年戦争の際、ジャンヌダルクが劣勢だったフランス軍を率いて英国軍から解放した町として有名だ。ここにもゴシック様式の大聖堂があるが、正式名称は、Sainte Croix、聖十字架大聖堂と言い、聖人に捧げられた大聖堂ではない。聖十字架とは、イエスが磔にされた十字架のことであるが、4世紀にコンスタンティヌス一世が、エルサレムで発見された聖十字架の木片を持ち帰り、これを聖遺物として捧げ初代の大聖堂(当時は司教座聖堂=大聖堂ではなく、たんなる教会堂であったが)を建立したことに由来している。

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~ジャンヌダルクが中心に映し出されたライトアップ~

全長140m、天井高32m、西正面の双塔高88mと、なかなか大規模な大聖堂だが、実は現在の大聖堂は二代目のゴシック大聖堂で、初代のものは13世紀後半に着工されたのだが、カトリック対プロテスタントのユグノー戦争の際、ユグノー(プロテスタント)の過激派により1568年に破壊されたしまった。フライングバットレスが素晴らしい大聖堂だった、とあるが、全く嘆かわしい愚かな話だ。ということで、二代目に当たる現在のゴシック大聖堂は1601年に着工されたもの。ゴシック様式ではあるものの、ゴシック期に建てられたものではないので、あまり関心が無く、今迄訪れたことがなかった。

ただ、今回夏の夜のライトアップショーをどこでやっているか調べていると、ここオルレアン大聖堂でも中々素晴らしいショーが開催されているというので、見に行ってきた。約20分に及ぶショーはジャンヌダルクを主題にしたもの。若干派手過ぎるとも思ったが、結構見応えがあって面白かった。以下に写真をご紹介しておく。

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こういった、夏の間見られるスペクタクルショーは全てプロジェクションマッピング。音響効果も付いてかなり大掛かり。これを無料で見ることが出来るのだから有難いし、どこの町もこうして観光客を呼び込むに熱心なのだから、フランスがいつまでも変わらず世界一位の観光大国であることも自然と納得させられる(この夏に行ったイングランドのゴシック大聖堂の夜のライトアップの貧相さと非常に対照的、やはりプロテスタントは遊び心が無いのか...)。


ストラスブール大聖堂(夜のスペクタクルショー)

夏のライトアップショーの第二弾はストラスブール大聖堂。こちらは数年前に鑑賞し、ブログでもご紹介したことがあるが、サイトで見てみたら、全く新しいショーを開催していたのでちょっと遠いが行ってきた。こちらは前回ご紹介したラン大聖堂はと違う、なかなか見応えがあった。

他の大聖堂のショーと異なるところは、西正面ではなく、側面が舞台となっていること。横に長いので映画のスクリーンのように映像の移り変わりが楽しめます。

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~最初は油絵のようなライトアップで~

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~青く浮かび上がり~

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~玉虫色の鮮やかな色彩が~

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~徐々に黄緑、紫へと変化し~

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~再び深い青に~

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~沢山の鐘が鳴り始め~

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~薔薇窓が現れる~

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~海底に沈み~

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~木々が茂り始め~

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~樹木で埋め尽くされると~

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~紅く燃え立ち~

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~冬の凍った白へと変わる~

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~聖人が映し出され~

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~フライングバットレスが浮かび上がり~

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~緑色で縁取られると~

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~下部から青、紫が浮かび上がり~

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~今度は赤へと~

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~クライマックス~

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~西正面は紫色に浮かび上がっていました~

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~拡大部分~

他にも素晴らしいスペクタクルショーを開催している大聖堂がまだあるので、終わるまでに出来るだけ行ってみようと思う。

ラン大聖堂のスペクタクルショー

今迄にも、大聖堂の西正面を舞台にした、光と音のスペクタクルショーを何度かご紹介しているが、最近、主要な大聖堂は争うようにどこでもスペクタクルショーを行うようになってきた。観光客誘致のためなのだろうと思うが、こういったショーを無料で見ることが出来るのだから、私達にとっては嬉しい限りだ。ということで、先週末、既にご紹介したラン大聖堂のショーを見に行ってきた。

以下写真を見て頂ければと思うが、今迄見てきたルーアンやランスのショーとは異なり、流行りの音楽にポップな映像が早いテンポで映し出されるもので、個人的には、ゴシック大聖堂を舞台にするショーにしては、趣きが無いように思われた。

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プロフィール

クータンス

Author:クータンス
学生時代からフランスとゴシックの大聖堂に魅せられ、紆余曲折の人生を歩んだ結果、フランス永住の道を選択しました。
ここでは、フランスを中心としたゴシックの大聖堂を紹介したいと思いますが、フランスでは夜になると大聖堂は勿論のこと、殆どの歴史建造物がライトアップされます。また、単なるライトアップのみではなく、いくつかの大聖堂では、素晴らしい光のスペクタクルを見せてくれるところもあります。こういった大聖堂の写真も一緒に載せていきたいと思います。

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