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カルドナのパラドール

サグラダファミリア聖堂を十分満喫した後は、最後の宿泊地、カルドナに向かった。バルセロナから北西に90km程内陸に入ったところにある人口5千人程の小さなこの町は、昔は岩塩の採掘で栄えた町だ。標高約500mと、かなり高い所にあるが、一層高台に町全体を見下ろすかのように聳えるのがカルドナ城、その無骨な外観は、中世の要塞型のお城であることが容易に分かる。

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~カルドナのパラドール~

今回のお目当てはこのお城。と言っても見学が目的ではなく、宿泊が目当て、ここもパラドールとなっているのだ。このカルドナのパラドールは、2002年に初めて妻とパラドール体験をしたところ。あまりの優雅さと素晴らしさにすっかりパラドールの虜になり、以降、幾度となく、スペインのパラドールを泊まり歩くことになったのは、今まで何度もご紹介している通り。今般改めて最初に泊まったパラドールに再度泊まってみようということになったわけだ。

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~塩の「山」~

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~結晶が分かるだろうか~

その前に少しカルドナの町についてご紹介したい。この町が塩鉱として栄えたことは先にお話した通りだが、その歴史は何とローマ時代にまで遡り、以降、ヨーロッパ有数の塩鉱として採掘され、1990年迄現役で稼動していた。その後はコスト問題から商業採掘は幕を閉じ、今は観光施設として人々に公開されている。近づくと山全体が塩で出来ているのが分かる。岩肌ならぬ塩肌は、岩塩の結晶が剥き出しとなっていて、薄紅がかった幾重にも重なる透き通った層の堆積を見せてくれる。これが斜めになったり、場所によっては垂直になっていたりと、太古の地殻変動の激しさを目の当たりにすることができる。

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~塩鉱の中(1)~

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~塩鉱の中(2)~

安全のためヘルメット装備で坑道に入っていく。ガイドのおばさんが、壁を指で擦ってなめてご覧、と言うのでやってみると、塩の塊なので当たり前なのだが、ものすごくしょっぱい。上下左右、一面の岩が全て塩、なんて言うのはこういったところでないとお目に掛かれず、子供達には貴重な経験になったと思う。

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~パラドールを後ろから見る~

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~中庭の回廊(1)~

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~中庭の回廊(2)~

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~ロマネスクの礼拝堂~

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~堂内に西日が差し込む~

塩山観光を終え、パラドールに向かう。壁が剥き出しの、男性的なお城だ。中世の典型的な城塞で、歴史は非常に古く、9世紀終わりから11世紀に掛けて建設された。外観や物見櫓、ロマネスクの礼拝堂等は当時そのままの姿で残っている。

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~レセプション~

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~部屋の天蓋付きベッド~

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~サロン(1)~

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~サロン(2)~

趣のあるサロン等内部を一通り見学した後、いつも通り、レストランではなく、バルに夕食を食べに行く。ここカルドナのパラドールのバルも素晴らしかった。

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~バルの焼きイカ~

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~巨大なトルティーヤのサンドイッチ~

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~夕暮れ時のバルのテラス~

子供がいても気軽にワインと美味しいタパスが楽しめ、全部入れて50ユーロ程度。十分満喫した後は、ほろ酔い気分で、ライトアップされたお城を眺めながら部屋に戻った。何の飾り気も無いが、中世の歴史がそのまま残っているカルドナのパラドール、旅の最後を締め括るに相応しい一夜となった。
(ようやく去年の夏休み旅行の更新が終わった...)

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マヨルカ島のリゾートホテル

パルマで2泊し、大聖堂を十分見て満足したので、島滞在の後半は子供が楽しみにしている海へ。フェリーが着いた島の北側、アルクディアに戻る。町の東側からずっと海岸線に沿ってホテルやコテージが犇めき合っている。滞在したのはValentin Blue Bay Reosrtというリゾートホテル。三つ星ながら、かなり良かった。


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~ホテルのプール~

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~コテージの真ん前にプールがあり便利だった~

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~こんな感じでコテージが並んでいる~

広い敷地の中にコテージが点在しており、プール、レストラン、バー、スポーツ施設等が完備されている。海までは歩いて5分程。砂浜の砂は細かく、海も綺麗で遠浅、3泊4日の滞在だったが、海に出掛け、疲れたらホテルに戻って子供達をプールで遊ばせつつ、親はテラスで読書なんていう、久しぶりにゆったりとした時間を過ごすことが出来た。食事はビュッフェ形式だったが結構美味しかった。ちょっと驚いたのは客の殆どがドイツ人だったこと。なんでもマヨルカ島を訪れる外国人で一番多いのはドイツ人とのこと。地理的に近いフランス人かと思ったらそうではないらしい。ホテルも、ドイツ語は通じるがフランス語は通じない。色んな案内なんかも、スペイン語、ドイツ語併記となっていた。

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~ホテルのすぐ近くのビーチ~

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~ドラック鍾乳洞~

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~バルデモサの村~

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~バルデモサ修道院内の礼拝堂~

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~中庭~

また、マヨルカ島には結構沢山の鍾乳洞があるのだが、島の北西部にあるドラック鍾乳洞はとても素晴らしかった。洞内最奥部に大きな地底湖があり、ここでボートに乗った楽団によるコンサートが催される。真っ暗な中に浮かび上がる楽団と、洞内に響き渡るショパンの曲はとても幻想的だった。そう、マヨルカ島はショパンとジョルジュ・サンドの愛の逃避行の場所。二人が滞在したバルデモサ修道院にも訪れた。観光地となっていたが、修道院内にはまだ人目を忍んで二人が生活していた静謐さが残っていた。


レオンのパラドール(旧サンマルコス修道院)

ポルトガル旅行からパリへの帰路、スペイン北西部にあるレオンで一泊した。泊ったところはレオンのパラドール、サンマルコス修道院を改装したもので、数あるパラドールの中でも、サンチャゴ・デ・コンポステーラと共に5つ星の付いた、大変格式のあるパラドールだ。

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~パラドール西正面~

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~威風堂々たる入口~

元々は、サンチャゴ・デ・コンポステーラへの巡礼者を保護するサンチャゴ騎士団の本拠地があったのだが、16世紀に現在の修道院に建て替えられたものだ。バリャドリッドの教会建築のところでもご紹介したが、スペインで独自に発展した、ゴシック末期からルネサンス初期に亘る過渡期の建築様式中のさらに初期のものを指すプラテレスコ様式で建てられている。非常に豊かな浮彫装飾が特徴で、このサンマルコス修道院は、同様式の代表的建築物とされている。大規模な西正面には繊細な浮彫装飾で埋め尽くされ、夕陽を浴びて朱色に染め上がる様は誠に美しい。また、夜にはライトアップされ、昼間とは異なる姿を見せてくれる。芸術作品としても一級の価値のある建築物で、ここに宿泊客として泊れるのであるから、パラドールという制度の素晴らしさを改めて実感させられる。

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~アイトアップされた西正面~

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~暗闇に純白の西正面が浮かび上がる~

実はこのパラドールに泊るのは2回目で、2年前の冬休み、スペインのパラドール巡り旅行をした際に初めて泊ったパラドールがここ、サンマルコス修道院で、その素晴らしさに感動し、それから休暇の度にパラドールを泊り歩いているのである。

ホテルの中も素晴らしく、至るところに歴史を感じさせる建築物、設備が存在する。付属の礼拝堂はゴシック様式の傑作で、宿泊客以外も入ることが出来る。また素晴らしいのは回廊で、2段になっており、下段には中庭と回廊には聖人達の彫像が佇んでいる。上階の周りにはゆったりとしたサロンがあり、時間の許す限り、ここで寛いで読書等できる。ホテル内を散策しているだけで、まるで美術館か博物館の中にでもいるような気分になり、改めてこのような素晴らしい歴史建造物に泊ることができるんだ、という実感が湧いてくる。ここも事前に格安料金で申し込めばツインで100ユーロ、信じられない安さだ。

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~ゴシック様式の礼拝堂~

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~回廊1階から見上げる~

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~回廊2階部分~

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~回廊2階にあるサロン~

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~歴史を感じされる絵画や版画等が至るところに飾られている~

当然レストランも素晴らしく、石造りの尖塔屋根に囲まれた趣のあるところでゆっくりと夕食が楽しめる。1回目にはここで美味しい郷土料理と地元のワインに舌鼓を打ったが、今回は他のパラドール同様、バルで気軽な食事を楽しんだ。タパスはどれも大変美味しかったが、中でも感動したのが、鶏のサンドイッチ。大きなバゲットにこれもボリュームたっぷりの鶏肉とラタトゥイユのような野菜が入ったもので、大満足で心地良く眠ることができた。誇張抜きに、ここは私が今迄泊ったホテルの中で、一番素晴らしいホテルだと思う。是非また近い内に来たいと思う。

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~趣のあるバル~

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~鶏のサンドイッチ~

スペイン旅行(その5)

今回の旅行の一番の目的であったセビリア滞在を終え、大変満足した気持ちでアンダルシア最後の滞在地、グラナダに向かう。

お目当てはアルハンブラ宮殿、イスラム建築の最高傑作として有名だが、セビリアのアルカサールを見て、これより素晴らしくはないだろうと高を括っていたのが大きな間違いだった。本当に大袈裟ではなく、ここ10年位はなかったような驚嘆の芸術作品に出会うことになる。

宮殿のすぐ近くにあるホテルにチョックインし、早速宮殿へ。ここは一日当りの入場制限をしているので、あらかじめインターネットでチケットを購入しておいた。入口付近にキャッシュディスペンサーのようなものがあり、ここで購入した際に支払をしたクレジットカードの番号を入力するとチケットが受け取れる仕組み。

生憎の雨の中、展望台などを早々に回り、見学のハイライトであるナスル朝宮殿へ。ここが実際に王たちが暮らしていたところ。入った最初の部屋から言葉を失ってしまった。なんという繊細な彫刻、装飾。セビリアのアルカサールよりはるかに洗練され、しかもスケールが桁違い。

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~コマレス宮~

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~青の淡い彩色が美しい~

通常、素晴らしい物に接すると賛辞の声を発するものだが、私も妻も無言。あまりの美しさに言葉が出ないのだ。ただただ、穴の空くほど対象物をじっと眺めるばかり。

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~セビリアのアルカサールにもあった夜空を模した天井、ただこちらの方がはるかに繊細~

迷路のような宮殿内を夢うつつのような気分で歩いていくと、ライオン宮に行き当たる。王族のプライベートな居住区であったそうで、装飾が一層洗練される。残念ながら、有名な中庭のライオンの噴水は修復中で見られなかったが、それでも中庭を取り巻く列柱と繊細な浮彫装飾の織りなす幻想的な雰囲気に、まるで別世界にでも迷い込んでしまったかのような錯覚に陥ってしまう。

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~列柱を通して中庭を眺める~

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~中庭から上の列柱を見る~

そして、クライマックスの二姉妹の間へ。どのような言葉でも写真でも、この感動は伝えられない。人間として生まれて、美というものに関心を持っている人なら、一生に一度はここを訪れる価値があると思う。私は今まで、これほど、本当に人間が作ったものなのか信じられなかった芸術作品に出会ったことが無い。一体、どのような感性、創造性が、このような芸術作品を考え付くのか、また、どのような技術が、それを現実世界に生み出すことを可能にするのか。

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~二姉妹の間~

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~天井の鍾乳石を模した装飾、クリックして大きくして見て下さい、これでもまだまだ繊細さが伝わりません~

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~二姉妹の間、壁面(1)~

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~二姉妹の間、壁面(2)~

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~二姉妹の間、壁面(3)~

見学を終え、外に出た時は放心状態だった。一体、今見てきたものは何だったのだろう。本当にこの世のものだったのだろうか。それ程の思いだった。そして、この建築物は間違いなく生きていると思った。女性だ、気品のある、それでいて妖艶な魅力を湛えたイスラムの女性だ。過去、数多くの作家、芸術家がアルハンブラ宮殿に魅せられ、題材にしたのも良く分かる気がした。

スペイン旅行(その3)

コルドバで一泊し、朝目覚めると大雨が降っていた。これから旅行が終わるまで、たまに晴れ間が出たりするものの、ずっと雨に降られることになる。

今日の目的地は今回の旅行で一番楽しみにしていたセビリア。大雨の中、高速道路を2時間程走り、セビリアの町に着いた。ホテルは大聖堂に隣接したドニャ・マリアというホテル。公爵夫人の邸宅をホテルに改装しただけあり、とても趣がある。部屋は狭いが、屋上にテラスがあり、セビリア大聖堂を目の前に見ることができる。

早速まずは大聖堂見学をしようと行ってみたら、今日は午後閉鎖になっていた。非常にがっかり。散歩していたら雨も降ってきたので近くのバルに入った。何の変哲もないバルだったが、これが大正解だった。3ユーロ位のタパスはボリューム満点。特に小魚フライが美味だった。グラスワインも美味い上に安く(これも確か2、3ユーロ位だった)、家族4人、お腹一杯、良い加減迄酔っぱらって40ユーロ位だった。本当に満足したので夜も行ってしまった。雨で観光はできなかったが十分満たされた一日だった。

翌日起きるとなんとか天気がもっているので急いで観光に出かける。まずは王宮、「アルカサール」へ。1248年のフェルナンド3世によるセビリアの町のイスラム教徒からの奪還の後、14世紀半ば、ペドロ1世により、9世紀のカリフの王宮跡に建設が開始される。彼はグラナダやトレドから職人を招き、ムデハル様式(キリスト教建築の中にイスラムの要素を取り込んだもの)による立派な王宮を築いた。

チケット売り場から中庭を抜け王宮へ入る。もう驚き、感嘆の連続。なんという繊細、優雅な建築、装飾だろう。

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~王宮正面、繊細な透かし彫刻が分かるよう写真を大きくしています~

内部に入ってもあらゆる部屋が本当に人間の手によるものなのかと疑ってしまうほど繊細な装飾が施してある。また、色合いが実に美しい。決して華美にならず、それでいて青や緑の色が実に鮮やかに引き立っている。非常に豪華なのだが、ヴェルサイユ宮殿のような、ただただお金だけを注ぎ込んだけばけばしい装飾とは全く違う。気品のある女性を見ているようだ。

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~正面を内側、中庭から見たところ~

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~王宮内部(1)、淡い色合いを巧みに使った浮刻装飾~

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~王宮内部(2)、夜の天空を思わせる丸天井~

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~王宮内部(3)、天蓋のある開放的な中庭、明るい色合いの装飾が施されている~

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~王宮内部(4)、アラビア文字も装飾の一部~

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~王宮内部(5)、色鮮やかなモザイクタイル~

あっという間に時間が経ってしまった。久しぶりに、見る対象の美しさに呆然としてしまった。セビリアへ来た目的はゴシックの大聖堂だったのだが、もう他に何も見なくてもいいや、と思う位感覚が満たされているのを感じた。誠に素晴らしい芸術作品だった。
プロフィール

クータンス

Author:クータンス
学生時代からフランスとゴシックの大聖堂に魅せられ、紆余曲折の人生を歩んだ結果、フランス永住の道を選択しました。
ここでは、フランスを中心としたゴシックの大聖堂を紹介したいと思いますが、フランスでは夜になると大聖堂は勿論のこと、殆どの歴史建造物がライトアップされます。また、単なるライトアップのみではなく、いくつかの大聖堂では、素晴らしい光のスペクタクルを見せてくれるところもあります。こういった大聖堂の写真も一緒に載せていきたいと思います。

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