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ミラフローレス修道院(スペイン、ブルゴス)

スペインのゴシック様式は、その建築構造よりも、装飾や祭壇彫刻等、細部に独自性や美しさが見られることは、今までスペインのゴシック建築をご紹介する中で説明をさせて頂いたが、ブルゴス郊外にあるミラフローレス修道院は、小規模ながら、スペインゴシックの典型ということができると思う。

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~ミラフローレス修道院~

ブルゴスは、マドリッドの北にあたるカスティーリャ・イ・レオン州ブルゴス県の県庁所在地で、ブルゴス大聖堂は以前少しご紹介させて頂いた通り(http://coutances.blog62.fc2.com/blog-date-201001.html)、ユネスコ世界遺産にも登録されているスペイン三大大聖堂の一つ。これを見るだけでもブルゴスに立ち寄る価値は十分あるのだが、時間があれば、市内から東に4km程のところにあるミラフローレス修道院にも是非足を伸ばして欲しい。

ミラフローレス修道院は、カルトゥジオ修道会に属する修道院で、正式には、Cartuja de Santa María de Mirafloresと呼ばれる。起源は、カスティーリャ王国のフアン2世が1442年にミラフローレスの宮殿を修道会に寄贈したことに遡る。10年後、建物は火災にあい消失、ブルゴス大聖堂を設計、建築を主導したJuan de Colonia(Coloniaはドイツのケルンを指し、ドイツ最大のゴシック大聖堂のあるケルンから呼び寄せた建築家)に新しい修道院の設計が任されることになる。フアン2世の死去により建設は一時中断され、完成を見たのは、夫フェルナンドと共にカトリック両王と称されたイザベル女王治世下の1488年のことであった。

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~単廊式のゴシック聖堂の最奥部に大変繊細な木造と石材の彫刻がある~

現在でも修道士が生活を送る修道院は、単廊式の質素な造りだが、見どころは、オランダ出身の彫刻家ジル・デ・シロエの手になる、最奥部にある祭壇彫刻とフランボワイアン・ゴシック様式によるフアン2世と2番目の王妃イザベル・デ・ポルトガル(イザベル女王の母)の棺とイザベル女王と同母弟のアルフォンソ・デ・カスティーリャのお墓。

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~祭壇彫刻~

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~祭壇彫刻を前より見上げる~

まずは祭壇彫刻から見ていこう。1496-99年に制作され、アメリカ新大陸発見後最初に運ばれた金により金箔が施されている。中央には天使達が形作る輪の中に磔刑のキリストが生々しい姿で一段浮き上がり、輪の外側には四福音書記者を表す獅子、牛、鷲、人が取り囲んでいる。下部には聖母マリアと聖ヨハネが配置されている。極彩色な配色は決して華美に過ぎず繊細さを際立たせることに成功しており、正にスペイン・ゴシックの祭壇彫刻の傑作の一つに数えられるものと思う。

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~拡大図~

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~中央のキリスト磔刑~

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~右側から仰ぎ見る~

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~祭壇下部左側~

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~こちらは右側~

その前にはフアン2世とイザベル・デ・ポルトガルのお墓が鎮座している。八角形の星の形の台座の上に、両名の寝姿の彫刻が置かれている。周囲には動物や天使、植物、あるいはフランボワイアン特有の火炎状の繊細な模様が浮彫されている。

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~獅子とその奥にとイザベル・デ・ポルトガルの彫刻~

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~大変繊細な彫刻なのが良く分かる~

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~フアン2世~

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~正面、葡萄の装飾が施されているのが見える~

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~獅子と聖人~

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~繊細なフランボワイアン様式の彫刻(1)~

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~繊細なフランボワイアン様式の彫刻(2)~

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~繊細なフランボワイアン様式の彫刻(3)~

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~聖母マリアが幼子イエスに授乳している、微笑ましい彫刻~

祭壇に向かって左側には14歳という若さで病死したアルフォンソ・デ・カスティーリャのお墓。こちらも非常に繊細な浮彫装飾の傑作。

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~アルフォンソ・デ・カスティーリャのお墓~

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~上部を縁取るフランボワイアンの繊細な浮彫~

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~アルフォンソ・デ・カスティーリャ~

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~背後から見たところ、浮彫の影がくっきりと映し出される~

規模は小さいながらも、これぞスペイン・ゴシックといった、大変見どころの多い素晴らしい修道院だった。是非また再訪しゆっくり鑑賞したいと思う。

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プロフィール

クータンス

Author:クータンス
学生時代からフランスとゴシックの大聖堂に魅せられ、紆余曲折の人生を歩んだ結果、フランス永住の道を選択しました。
ここでは、フランスを中心としたゴシックの大聖堂を紹介したいと思いますが、フランスでは夜になると大聖堂は勿論のこと、殆どの歴史建造物がライトアップされます。また、単なるライトアップのみではなく、いくつかの大聖堂では、素晴らしい光のスペクタクルを見せてくれるところもあります。こういった大聖堂の写真も一緒に載せていきたいと思います。

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