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ポルトガル旅行(6)

ポルトガル旅行の最後はポルト。ポルトワインの産地として有名な町だが、歴史建造物も多く、市の中心部はユネスコの世界遺産にも指定されている。また、意外に知られていないが、ここポルトはポルトガル王国発祥の地であり、ポルトガルの名前はポルトから来ている。その他、フランスと歴史的に関わりのある町で、中世初期、イスラム勢力に占領されていたのだが、レコンキスタにより12世紀に、フランス王の一族、アンリ・ド・ブルゴーニュにより奪還されている。そのせいかどうかは分からないが、町でフランス語の通じるところが多かった。

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~レトロな路面電車が似合うポルトの街並み~

市街地は、大西洋に注ぎ込むドウロ川の北岸の急勾配の斜面に張り付くように広がっている。大通りはあまりなく、狭い路地が入り組んでいるので、ホテルを探すのに一苦労した。荷物を置いてまず行ったのが聖フランシスコ教会。建設が開始されたのは14世紀後半、建築様式は簡素なゴシック様式なのだが、この教会の特色は豪華絢爛な内部装飾だ。17~18世紀にかけ、バロック様式による金箔の木造彫刻で埋め尽くされた堂内は、さながら黄金郷のよう。なかでも特筆すべきは、シャルトル大聖堂のステンドグラスの主題でも知られる「エッサイの樹」の彫刻。横たわるエッサイから樹が伸び、枝々にユダ王国歴代の王達が、まるでこれから戦にでも赴くかのように、勇ましく立ち立ち上がる。

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~聖フランシスコ教会、外観は簡素だが、~

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~堂内は豪華絢爛な金色の装飾で埋め尽くされている~

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~内部装飾とエッサイの樹の彫刻~

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~エッサイの樹(拡大)~

ポルトはまた、橋が多いことでも有名で、ポルトと、ポルトワインの酒蔵が連なるヴィラ・デ・ノヴァ・デ・ガイアとを4つの橋で繋ぐ。「水平にしたエッフェル塔」と言われるドン・ルイス1世橋は、エッフェル塔の設計者、ギュスターブ・エッフェルの弟子であるテオフィロ・セイリグにより設計され、1886年に開通した。繊細な鉄骨造りの美しい構造で、エッフェル塔がドウロ川に逆さに沈み込むような印象を受ける。

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~ドン・ルイス1世橋~

この橋は歩いても渡ることができ、対岸のヴィラ・デ・ノヴァ・デ・ガイアに向かう。いくつものポルトワインメーカーの酒蔵と併設のバーが川沿いにひしめき、連なっている。私はワインも大好きなので、様々なポルトワインを試飲するのを楽しみにしていた。ポルトワインは、シェリー、マディラと並び世界3大酒精強化ワインと呼ばれるものの一つで、発酵の途中でアルコールを添加し、アルコール発酵を途中で止めてしまうもので、甘口ワインとして主に食前、食後酒として飲まれる。バーの一つに入り、樽熟成期間の異なるものを比較試飲する。試飲したのは10年物、20年物、そして40年物。10年物は甘さの中にもコクがあり上品な味わい。すっかり気に入ってしまった。次に試した20年物は果実味よりもアルコールの強さがやや勝っていて、紹興酒のような印象。そして、40年物。これには本当に驚かされた。上等なブランデーに熟成したワインの柔らかい果実味が程良く交ざったような、実に深い、上品な味わいだった。

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~ポルトワインの老舗、サンデマン社~

良い加減に酔いが回ってくる中、ドウロ川に夕陽が沈んでくる。川は朱色に染め上げられながら、夕焼けの中に溶けて行く。心地よい風が吹くと、川面に黄金色の光彩を散らしていき一刻一刻夕闇が迫ってくる。その内対岸のポルトの街並に夜の灯が灯り、徐々に漆黒へと色を変えるドウロ川に、青や赤の鮮やかな揺れる光の斑点を落としていく。後ろではライトアップされたドン・ルイス1世橋が金色に輝き始める。ヨーロッパとは言っても、フランスとは全く趣の異なる街並や風景に、少し感傷的な気分になりながら、今日で終わりとなる初めてのポルトガル旅行を思い返し、またいつか来てみたいな、と心の中で思っていた。

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~夕焼けのポルトとドウロ川~

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~夕闇が段々迫ってくる~

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ライトアップされたドン・ルイス1世橋~

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~ポルトから対岸の酒蔵を見る~
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プロフィール

クータンス

Author:クータンス
学生時代からフランスとゴシックの大聖堂に魅せられ、紆余曲折の人生を歩んだ結果、フランス永住の道を選択しました。
ここでは、フランスを中心としたゴシックの大聖堂を紹介したいと思いますが、フランスでは夜になると大聖堂は勿論のこと、殆どの歴史建造物がライトアップされます。また、単なるライトアップのみではなく、いくつかの大聖堂では、素晴らしい光のスペクタクルを見せてくれるところもあります。こういった大聖堂の写真も一緒に載せていきたいと思います。

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